バスルームの棚を片付けていたら、お宝を見つけてしまいました。フランスのピレネー山脈の麓に住んでいる知人から頂いたお土産。大自然のなかで放牧されたロバのミルクを成分としたASNUS(アジニュス)ロバミルク石鹸です。貴重な石鹸だから大事にしなくちゃと、引き出しに仕舞い込んだまま忘れていたのでした。
人間の母乳にもっとも近い成分で構成されてるロバのミルク
オリーブ油が原料の石けんはアレッポ、マルセイユ、ガミラシークレットなどを使っている私ですが、ミルクが原料の石けんは、お中元・お歳暮用に箱詰めされた牛乳石けんしか思い浮かびません。なぜにロバのミルク?
ヨーロッパではロバのミルクが成分の化粧品は高級品だそうで、人間の母乳に最も成分構成が近いのだそうです。母乳と合わせて赤ちゃんに飲ませることも多く、豊富なミネラルを含んで栄養価が高い上に、牛乳アレルギーを持つ子どもだって大丈夫。アレルギーやアトピーを起こしにくいものとして信頼されてきました。
とりわけ注目すべき成分、オメガ3、オメガ6といった必須脂肪酸には荒れた肌を修復する力があるので、クレオパトラもエイジングケアのために、ロバのミルクで入浴していたそうです。
ロバミルクは浄化作用と回復作用を併せ持っているので、石けんには最高の原料。シワが気になる肌や乾燥肌、敏感肌の人には自信をもってお勧めできる石けんなのです。
ロバミルク石けんの泡は真っ白でモコモコな天然保湿成分
大事に取っておいたのを使うのはもったいないけれど、石けんフリークの私としては試さずにいられません。洗顔ネットで泡立ててみました。
固形石けんがこんなに泡立つなんて初めてです。モコモコを頬に乗せると、ミルクのたんぱく質がじんわりと広がっていくみたい。ケミカルな香料や着色料は一切使っていなくて、天然の保湿成分が肌を優しく洗い上げてくれます。
フランスではロバたちの授乳は6月から秋まで続き、毎年 40頭の雌ロバから約1800リットルのミルクが取れるんだそうです。石けん職人のもとへ運ばれて粉乳にし、ナツメヤシ油や、ヤシ油、エッセンシャルオイルと混ぜ合わせて、ミルクが劣化しないような配合方法が取られています。
ロバミルク製品を手がけた先駆者、ASNUSの創業者であるオリヴィエ・カンパルドゥ氏が住んでいるのは、ピレネー山脈の麓にあるクーズラン。実は私に石けんをくれた知人はクーズランに暮らす日本人で、そういえば彼女も化粧っけなしでツルピカの綺麗なお肌をしていました。
洗顔後は何もつけなくていい浄化作用と保湿作用
普段私は固形石鹸で洗顔して、そのあとは化粧水すらつけないズボラさですが、近ごろはエイジングケアのためにプロテオグリカンを試しております。でもロバミルク石けんの保湿力なら潤いがキープされて、特にお手入れはいらないかもしれません。
毛穴やニキビが悩みの若い方たちにも、ロバミルク石けんの浄化力と修復力を試して頂きたいものです。
どこで買えるのか探してみたら、日本ではこの赤い箱は売ってないんでしょうかね。それとも私が保管しているあいだに、パッケージが変わったのかな。
ネット検索してみたら、こんな箱に入ったのが売られていました。ラベンダーやローズマリーといったハーブの香りがするものが、いろいろ出ているみたいですね。
我が家では洗面台とバスルームのソープディッシュに、大好きなオーガニック石けんをずらりと並べ、顔と身体、髪までも石けんで洗っています。1個が小さくなるまで使うと2カ月はかかるので、浮気性な私は待っていられないのです。
せっかく包みから出したのだから、しばらくはロバミルク石けんの頻度が高くなりそう。モコモコの泡でシャンプーしたらどんな洗い上がりになるか、バスタイムが待ち遠しくなりました。